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今年はなぜだか柿の当たり年?!

いただく機会が多く、果物大好きの私は大喜びしていました。

ただ、熟れてやわらかくなってしまうと、あの柿独特の食感がちょっと苦手な私。

欧米諸国では、近年ちょっとした柿ブームで、それも果物として食べるよりも、サラダや料理の材料として野菜のようにして食すのが流行りのようですが、私はやはり食べるなら、少し硬めの柿を果物として食べるのが好きです。

ですが、残念ながら数が多すぎて、食べるペースが追いつかず、どうしたものかと思った時に・・・

子供の頃を思い出し一念発起!35年ぶりに「干し柿」づくりに挑戦しました。



作るとなったら、何だかワクワクします。

深く考えることもせず、幼少時代に思いを馳せながら、まずはくるくるっと9個の柿を剥きました。

そして、そこで初めて気がつきました。「あれ???紐をかけるへたがない!!!!!」



もともと干し柿を作る場合には、それ用に、柿をもぐ時に柿がなっている枝ごと木から落として、紐をかける部分を確保するのですが、いただいた柿は見ての通り、紐をかけられるようなへたはついていません。「やってしまった・・・」

思い立ったら後先考えず行動してしまう自分の性格を省みながら、9個の裸の柿をじっと見つめ、しばし呆然。そうしたら、妙案を思い付きました!
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写真のように、クリップを富士山のように広げて、柿に装着!

何だか不思議な光景ではありますが、これで無事に紐にくくりつけることができます。



ところが、ここへきて気がつきます。「甘柿でも、干し柿って作れるのかしら?」

小さい頃作っていたのは、庭の渋柿の木の柿でした。

きっとインターネットで調べれば、そのあたりのことは簡単にわかるのですが、今この時点で駄目出しされたところで困るので、今度はあえて深く考えず、かまわずベランダの物干しに柿をつるしました。



「そうそう、この光景!」

私は、秋から冬にかけて、軒先につるされた干し柿と、その干し柿の影が織りなすほっこりとした光景が大好きです。数こそ違えども、我が家の物干しに吊るされた「オリジナル干し柿」も、少しばかりそんな風情を醸し出しながら、揺れています。

最初は虫や鳥よけ用にネットをかけていたのですが、風が強いとネットと柿がこすれて(写真中央)柿が痛んでしまうので取りはずしました。

団地の3階のせいか、虫も鳥も寄り付かず、かえってそれが少し不安ではあります(笑)

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が、しかし、これらの母の一連の奇妙な行動を観察していた我が息子は、「ママ~、これいつになったら食べられるの~?」と、干し柿が出来上がるのを虎視眈々と狙っています。



3週間たって、柿はかなりいい感じにしぼんで(1/2程の大きさ)干されてきました。(写真右の2枚)

私の記憶では、柿の周りに白く砂糖(柿霜(しそう))がふいて完成!なのですが、まだその気配はありません。ひょっとすると甘柿のせいかもしれません。または寒さ不足とか・・・

正岡子規の風流な柿とはちょっと違いますが、いましばらくは、軒先の風情を楽しみながら、美味しい干し柿の完成を待ちたいと思います。



最後に、柿はよく「体を冷やす」と言われますが、これは生の場合で、干し柿にすると胃腸を丈夫にして内臓を温め、疲労を回復させてくれる大変優れた食品になります。昔から高血圧や脳卒中などの予防、むくみ、二日酔い、風邪の予防などに使われてきました。また、柿霜は粘膜を潤して、咳を止めたり、たんを取り除く作用もあるそうです。

リハデイ 藤